1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 on May 2012
遠野未来
遠野未来
Tono Mirai
Architect
東京・神田のビルに住んで家族が体調を壊し、そこを安らげる場に改装する過程で土や木などの自然素材に出会う。
以後、その土地に根ざした自然素材を用い、土に還るやわらかな空間=いのちの建築をめざして全国各地で設計・空間づくりを行っている。

Search this site :
Recent Comments
Archives
■版築のセルフビルド in 屋久島
 ●当事務所でアドバイスさせていただいた版築が出来ました。

 屋久島に住むオーナー屋久島遡行人さんが、ストーブの炉壁としてセルフビルドでつくったもの。よく出来ていると思います。
 試行錯誤も含め、詳細に製作過程がブログにレポートされています。これからやろうとされている方、ぜひ御覧ください。熱いブログです・・・

 その中に「全国の版築ファンの皆様・・・」 という言葉がありますが、皆様どんどんチャレンジしていただきたいと思います。
 
■土の建築・土壁・左官 | comments(1) | trackbacks(0)
■イギリスの石灰と自然素材 1 / Lime Training Course in Wales
●ウエールズで石灰のトレーニング・コースに参加しました。

 イギリスでベストととの評価を得て、数々の賞も受賞しているこの活動。
日本でも負けていられないと、大いに刺激を受けました。何回かに分けてご紹介します。
 平日にもかかわらず満員のセミナー

主催するTy Mawr Lime のサイト http://www.lime.org.uk/
日本であまり知られていない石灰やヘンプの素材もあり、非常に興味深い。

私の訪問のことをサイトでご紹介していただきました。
私もとび入りで作品を紹介をさせていただき、皆さん興味深く聞いてくださいました。

 会場のTY Mawr Lime本社
■土の建築・土壁・左官 | comments(0) | trackbacks(0)
■5/22(火) 瀬戸漆喰ワークショップのお知らせ

●長野の 建築工房 藁で5/22(火)瀬戸漆喰ワークショップが行われます。


ご興味あります方は、ぜひ詳細を御覧ください。


=============

 皆さま

 

お世話になります。

建築工房 藁 杉山です


この度、「瀬戸漆喰」のワークショップを、5月22日(火曜日)、建築工房 藁 の工房で行うことになりましたのでご案内させて頂きます。


 

「瀬戸漆喰」とは、石膏ボードなどを使わず、木摺り下地に直接厚塗りできる100%自然素材の漆喰です。


 

ワークショップの詳細は、建築工房 藁 のブログ

http://strawarbor.blog97.fc2.com/blog-entry-197.html


をご参照ください。

■土の建築・土壁・左官 | comments(0) | trackbacks(0)
■日本に戻りました 
●滞在していたイギリスから日本に戻りました。皆様の激励心から感謝しています。

留守中メールが受けられずご迷惑おかけしましたが、受けられるようになりましたので、またよろしくお願いします。  

                            
今回の経験で「土とこども」のテーマが海外でも大きな関心を持たれていることを実感しました。これからの日本で生かせるよう頑張ります。

今後共どうぞよろしくお願い申し上げます。

遠野未来

DSC03178.jpg
■ごあいさつ | comments(0) | trackbacks(0)
■BedZED/イギリスのゼロエネルギー都市型 エコビレッジ

●イギリス最先端のゼロエミッションをテーマにした都市型集合住宅、ロンドン南部にあるBedZEDを訪れました。

IMG_0486.jpg


  ZEDZero Energy Development の略。2002年に完成なので10年経ったことになります。数年前にこのスタッフの方が東京で行ったセミナーに出たことがあり、それ以来興味を持っていました。(ご興味のある方は、日本語訳の本も出ています)


全体は99世帯の住居と1405M2のオフィスからなります。建物はパッシブデザインの考えを元に、ソーラー発電、ソーラー温水、雨水利用など様々なエネルギーの活用が行われていて、色のついた自然換気の換気塔がシンボル。南面は開閉可能な総ガラス貼りのダブルスキン。約2mのテラススペースを挟んで,内側にガラス貼りの面があります。

IMG_0490.jpg


 南面はペアガラスで他の面はトリプルガラスの木製サッシュ。壁はレンガとブロックで出来ていて、中に300mmの断熱材。壁厚が450〜500mmほど。U値が0.1で無暖房無冷房とののこと。暖炉が家のシンボルにもなっている寒いイギリスで無暖房というのは、10年前の人は信じられなかったでしょう。

 この建物がヨーロッパ各国の断熱や建物の省エネ基準の指標になったことと思います。この建物の考えを元に、全世界で環境コミュニティづくりが広まっているとのこと。


 ショールームになっている部屋が一つあり、見学させていただきました。

各戸の屋根についている換気塔は自然換気で給気と排気が交わらないようになっており、それを通して部屋に給排気が行われています。訪れた日は外は肌寒かったのですが、中はかなり暖かく、ダブルスキンは効果があるようです。ヒートゲインとなるレンガの壁面にも蓄熱するでしょう。ただし中にいても高気密なのが肌で感じられ、正直窓を開けたくなりました。ドイツのパッシブハウスと異なり、機械式の全熱交換器はついていないようなので、冬に換気が不十分なときは窓を開けるのかどうか、そのあたりもう少し知りたいところです。

IMG_0547.jpg


IMG_0536.jpg

 北面はルーフガーデン

================


 建物のデザインについて。

 

 環境建築の指標となる成果を生んだこのプロジェクトに敬意を表した上であえて書きますが、建築のデザインは、機能やものの集積、建物という印象が強く、残念ながら自分の心の中には入ってきませんでした。「環境機能主義」という言葉がふと浮かびました。


 現在機能やエネルギー効率で成果を上げている方々の世代の環境建築を21世紀の「環境建築の第1世代」とあえて言うなら、我々は第1世代の試みと科学的データを踏まえながら「第2世代」を目指し、もっとデザイン的にも人々の心に入っていく建築を目指すべきではないか?


 そう思っています。





■バウビオロギー/環境建築 | comments(0) | trackbacks(0)
■マッキントッシュ /生と死の建築

● 今回のイギリス滞在でぜひ行きたかったマッキントッシュの建築。


 自分が今まで見た建築の中でも最も大きな感銘を受けたので、ヒルハウスを中心に書いてみたい。特にこれから建築を志す若い人に、ぜひ実際に見に行って欲しい。

そのためだけにイギリスにいくほどの価値がある。


DSC03441.jpg


 今まで何度もイギリスに来ていながら、見ていなかったマッキントッシュのグラスゴー美術学校とヒルハウス。素晴らしい建築を見て背筋が震えたことが何度かあるが、今回はどちらも入った時から身体の震えが1時間近く止まらず、こんな経験は初めてだった。くだけた言い方で「目玉が飛び出る」という言い方があるがまさしく、このそんな瞬間の連続だった。


 これが100年以上前のものだとは全く信じられないほどの現代性と精緻な手仕事の組み合わせ。バラの文様等装飾に最初は目がいくが、そこにとまってはいけない。


 同時期のアールヌーボーの建築が装飾的な線で官能性を表現させている中で、精緻な装飾だけでなく空間を一本の線に集約させるよう近代的な表現を試みている。その線と光の効果による空間の奥行き。随所に曲線を用いた流れる空間。。


 日本建築の長押よりやや高い2,2mほどの位置にあたる窓上の位置にアールのついた薄い見切りをつけ、それが空間に陰影を与える。あるいはそれがのびて廊下に奥行きを与える。同じ幅に揃えられたドア枠、見切り、幅木による空間の見切りのリズム。アールの出窓や文様のカーテン。時間と共に変わる小さなステンドグラスを通した光の色。。。方角による光の変化を巧みに空間に取り込み、それが高さや形状を変えた天井、プロポーションの整えられた開口部、見切り、ステンドグラスを通して広がっていく。。。


 そのどれもが十分近代的で現代的である。それらを部屋ごとに使い分け、それぞれの空間に異なる性格を与えている。


 彼は日本の伝統建築から大きな影響を受けているといわれるが、ヒルハウスの廊下は、木組みではなく、薄暗い廊下のガラスーカーテンー色ガラスー空間への光の反射ー廊下と様々なレイヤーを通した重なる光によってこそ、日本的だといえるのかもしれない。


 内部の豊穣さから一転し、スコットランドの伝統を思わせる重いスタッコ仕上げの外観は、平面が決まってからデザインされたという。それは近代的機能主義の先がけともいえる。左右非対称のファサードの巧みさに思わずうならされる。


 もし20代でこの建築を見ていたら、自分のその後の建築人生が全く違ったものになっていたかも知れないとさえ思う。しかし、人それぞれ出会う時期というものがある。いくら作品が素晴らしくても、見る側に受け入れる準備ができていなければその価値はわからない。経験を経て人生も後半戦に入った今だからこそ感じるものが多々あったのだと思う。


 彼は30代後半でこの2つの歴史的な建築をつくり建築史に名を残しながらも、その後は時代の変化もあり作品に恵まれず、不本意のうちに60歳でこの世を去る。それを知っているからこそ、この作品の彼の才能のすべてを爆発させたようなこの2つの作品は輝きを放っているし、死の影が漂っている。


 ヒルハウスの寝室の白く塗られたヴォールトの天井。それは白い闇を思わせる。アールの窓から円形につながっていく白い影の下でヒルハウスのオーナー夫妻が見た夢はどんなものだったのだろう?


 白い闇の下の官能と死。それはそのままマッキントッシュの建築を象徴するものだろう。

■建築 | comments(0) | trackbacks(0)
■イギリス/エデン プロジェクトの説得力
● イギリスの環境テーマパーク/エデン プロジェクトに行って来ました。
DSC03711.jpg

 植物による生態系の再生。熱帯と亜熱帯の世界の植物を再現した透明なドームだけでなく、農作物と木を含む周囲の植物も美しく手入れされて素晴らしい。そのスケールに圧倒されると共に、10数年前にはこの地が一本の木も生えていない渓谷だったことを思うと、まさしくここは「エデン」としか言いようのない説得力がありました。

DSC03787.jpg

 最初たった5人で始めたというこのプロジェクト。人により好みはあると思いますが、「これからの地球にを考えるこういう場が絶対に必要だ」という信念の元、様々な人や国家を巻き込み、その思いを壮大なスケールで本当に実現させたのは「すごい」の一言。


 CATがエネルギーとエコを地道に見せるのに対し、こちらは植物と食の生態系を中心とした環境を現代的に、デザイン的にも洗練させて見せています。平日なのに本当にたくさんの人が来ていて家族、こども、カップル、学生、お年寄り、すべての世代の人が楽しんでいたのが印象的。環境教育の場として、今後も様々な展開が計画され、世界に発信していくことでしょう。


 日本も自分たちの信念を持って、がんばりましょう。

DSC03675.jpg


DSC03676.jpg


■バウビオロギー/環境建築 | comments(0) | trackbacks(0)
■ウエールズ Shelter for children 4/ 振返りと展望
● 4/ 振返りと展望


 難しかったのは、柱より梁。円形の平面ながら、完全に4分割できておらずに柱の高さが左右で少しずれ、梁をかけようとすると左右で高さが変わるところがあり、現場で全体のバランスを見ながら位置を調整しました。ランダムにあけた開口の上には強度上梁がかけられず、開口の位置は梁の位置と合わせて慎重に決める必要があります。この開口はこどもたちの目線が外とつながルという意味で非常に効果的。ぜひ次回機会をつくり、そのあたりをつめたいです。

DSC02855.jpg


DSC03199.jpg


DSC03192.jpg

 

以上、今回作成したShelter for Chiklrenのポイントをまとめてみました。


 直径2.3mの円型は約7m2で2坪ほどしかありませんが、天井の高低差があることもあり中は広く感じられて安らげ、こどもが10人以上入れます。ここを訪れるこどもたちが、みんな興奮気味に笑顔を見せてくれるのが印象的で、それにつられて見ている方も思わず笑ってしまう。。。そんな場がつくれたことが、一番うれしく思いました。地元の素材を使ったということで、その地域の人の思いや記憶もそこに込められ、すっと心に入っていったのだと思います。


 今回のプロジェェクトが成功したのは、地元の人との関係がうまく行ったことに尽きます。会場のルーシンのある北ウエールズは地域のコミュニティが強く残っていて、今回のテーマに皆興味を持ってれたので地元の人が一緒になって協力してくれました。美術館の全スタッフの方、アシスタント、小学校、保育園、製材所、レンガ工場、農家の方、そしてこどもたち。。。規模は小さくても一つのものをつくるのにたくさんの方が関わり、ご協力をいただけたことに心から感謝しています。そしてそれが一つのかたちになり、その場に存在して人が空間を経験できるという「建築」の力を感じざるをえません。


 最終的に保育園でここをどんな使い方をしてくれるのか楽しみにすると共に、日本でも第2弾をぜひつくれればと思っています。

DSC02833.jpg


P1050024.jpg

■土の建築・土壁・左官 | comments(0) | trackbacks(0)
■Shelter for children 3/ 美濃紙の腰張り

● 今回は美術館に2ヶ月の展示ですが、丸太のベンチに座ったとき土壁が傷むだろうと、今回の展覧会に出展している美濃紙を腰張りさせていただきました。

P1050049 2.jpg

 美濃紙を使うのも腰張りも初めての経験でした。イギリスの壁紙用ののりを使い、表にも塗ると表面が固くなり、土壁保護の効果を実感。意匠的にも全体が引き締まりました。


 ウェールズの木と土、美濃の紙。美濃とウエールズが、このシェルターで結婚したわけです。

P1050013.jpg


DSC02832.jpg




■土の建築・土壁・左官 | comments(0) | trackbacks(0)
■Shelter for children 2/ 丸太に土を塗る
 2 土塗り


 今回、円形に組んだ丸太に丸く土を塗りました。

DSC02771.jpg


 この土は、美術館のあるルーシンから約16マイル離れたルアボンという街のもので、通常は焼成レンガに使われ、地元では高品質で有名なもの。レンガ用に既に生成してあるものをいただいたので、ほぼ100%の粘土で粘性も高かった。そのため収縮も大きく、最終的な塗りでは4倍砂を混ぜて使いました。


DSC02777.jpg


 今回のシェルターは展示後美術館に隣接する保育園に移設する予定です。単なるシェルターなら木だけでよく、あえて土を塗る必要はありません。土を塗ることは、荷重や増え塗り替えなど手間が増えるのですが、自分はどうしても組み込みたいと思っていました。その理由は、それによってこどもたちが建設に参加できるということ、土を塗ると場の雰囲気がやわらかくがらっと変わること、そしてもう1点。。。。


 これは日本での震災後のこどものシェルターのプロトタイプで、シェルターにとって土の蓄熱性をアピールしたいと思っていたからです。 


 「土を塗るのはどんな意味があるかわかりますか?」。。。。小学生が授業で来たとき、先生がこどもたちに聞いてくれました。いくつかの答えが出たあと、最後に「Warm!」と。一番いいたかったこのことを、イギリスの先生がこどもたちに伝えてくれたのをとてもうれしく思いました。このことを自分は日本の人たち、こどもたちにも伝えたいと思います。


 移転時に壁を動かすので塗った土は割れてしまいますが、保育園で再度塗り直してもらう。それで、土は再利用できるということも示せます。丸太に丸く土を塗るのは左官のプロでない自分にとっては想像以上の難しさでしたがデザイン的にどうしても必要でした。今回は土のデモという意味で、こどもたちが塗ってくれた荒壁の上に高さを変化させ2つのテクスチャーを自力で塗りました。

DSC03178.jpg


DSC03296.jpg


■土の建築・土壁・左官 | comments(2) | trackbacks(0)