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■6/25  ヨーロッパ最高高さの版築
 ドイツ・ヴァイルブルグにあるヨーロッパで一番高さが高いと言われる版築を見学。

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 とにかく 良かった・・・。今回ドイツで見る建築の中で一番心に残るかも知れない。

半日ただひたすら壁を見続け、それでももっと見ていたかった。


 180年以上前、1828年につくられた6層の版築の家。外壁は石灰モルタルと思われる左官材で仕上げられているが、一目でこの建物だとわかった。石とは違う土ならではの柔らかな重量感がある。


 外壁は痛んでいるところもあり、膨れたり一部はがれたりしていた。ただ、それがまたいい。一見廃屋かと思ったが、ちゃんと人が住んでいる。

 

 屹立する土の壁のプロポーション、角を出した納まり・・・美しく朽ちる土の壁。

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 中は6層で版築高さは約15m。最下の壁厚は75cm,最上階で40cm。
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 壁の朽ち方が時間の重みを感じさせる
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 一部見えている版築壁。
 ミンケさんの本の写真ではなかったので、風化が進んでいるのであろう
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 版築に藁が入っている。180年前の壁の重さ。
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 角出しの納まり
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 足元部分
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ピゼとはフランス語で版築の意味 Pise=lehm-stampfbau=Rammed Earth=版築

Posted by 遠野未来 at 06:08 | - | comments(0) | trackbacks(0)

■6/23 ワイマール バウハウス大学
 ●6/23 ワイマール バウハウス大学のハンス・シュレーダー先生を訪問。
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 シュレーダー先生は大学で土の建築の授業を15年以上続け、一方でドイツでDVLという土組合連合を組織され、
世界各地で土建築の普及に努められています。

http://www.dachverband-lehm.de/

 DVLは設計者、建設会社、メーカーなど現在260人以上の会員があり、ドイツでの土の建築の復興の大きな組織になっています。
ただしそれは左官の伝統技術を守るということだけではありません。パッシブハウス基準という日本の3倍以上の断熱性能が基準になりつつあるドイツで環境と共生する現代的な工法として、現代的表現とともに土の建築の再生が行われているのです。

シュレーダーさんのハンドブックを日本バウビオロギー研究会で2007年に翻訳したのをご縁に今回その活動の様子を伺いにきました。

なんといってもバウハウス。
そう、現在世界中にあふれる鉄とガラスの近代建築を生んだ学校。

そこで土の建築の講座が行われていること自体、現代における
建築のあり方が変わるべきだいう主張に他ならないでしょう。

今回の訪問の印象はその一言につきます。
そして、それをどう広めていくか、現代の建築基準への対応とともに数々の教育プログラムや国際会議が続々と企画されています。

 その話を次に紹介します。
そう、我々日本の土の建築もどんどん海外に出て、世界と交流すべきだと思います。





Posted by 遠野未来 at 15:08 | ■土の建築・土壁・左官 | comments(0) | trackbacks(0)

■6/22  カッセル最終日 数々の感銘と。。。
  今日はカッセルの最終日。昨日で土の建築のワークショップは終了しましたが貴重な経験をいくつもしました。

                              ワークショップ会場

 まず、カッセル大を再度訪れ、ミンケさんを訪問。

 私の作品に興味を持ってくださり、詳しく写真を見ていただくことができました。とても嬉しく思いました。

 土、藁、竹、草屋根、、、彼の自然素材への探究心とオープンな心に感銘を受けました。


 その後、カッセルにある幼稚園、シュタイナー建築、現代の集合住宅を見学。

どれも頭を殴られるほど印象的でした。特に幼稚園の空間の作り方、色使い、子供たちへの接し方。とてもよかったです。追って詳しく紹介します。現代的で面白い作り方をしているなと思ったある集合住宅では「あなたはこの建物を認めますか?」という文字が壁にプリントしてあり、思わず爆笑。


 最後に、偶然カッセルにあるホスピスを見学させていただきました。

6人のための本当に小さなホスピス。しかし言われない限りわからないほど、緑と光があふれ、人にやさしい空間に感銘を受けました。人が死を安らかに尊厳を持って受け入れるための場所。目指すものはどの国でも同じです。


 これからいざワーマールへ。


Posted by 遠野未来 at 14:05 | ■土の建築・土壁・左官 | comments(0) | trackbacks(0)

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