●先日お伝えした 前橋工大の版築の授業のブックレットですが、
現在の予定タイトルは ズバリ
「版築 - 土建築の未来」 分野横断型建築教育の実践
になりそうです。(ちなみにこれは私がつけたわけではありませんが・・・。)
私としては土の建築として、「版築だけ」が「未来」で素晴らしいということではなく、
我々の試行錯誤の版築への取り組みをきっかけとして、
塗り壁を含めた「土の建築の可能性」を知ってほしい・・・ と思っています。
■130Mの版築の壁・・・フェルトキルヒの病院
こちらもその本で掲載予定の事例。版築の代表例の一つでオーストラリアの版築マイスター マーティン・ラオホ氏が
手がけた長さ130mx高さ6.5mの版築壁。125M3、250トンの土が使われているとのこと。
6年前実際行ってみて、とにかくその土の量感に圧倒されました。
建築というより古代遺跡のスケールです。
それととともに、版築壁をガラスと組み合わせ、太陽熱を利用するパッシブデザインの蓄熱体としてつくられているのが素晴らしい。(直接蓄熱体に太陽光を当てて蓄熱させる手法を ダイレクトゲイン といいます。)
ここ数年日本でパッシブデザインを利用する様々な試みが行われていますが、これがつくられたのが1993年。
なんと24年も前。
日本の我々が知らなかったところで土の建築の復興がヨーロッパで20年以上前から行われていたということになります。
特に土の蓄熱を活かした現代的なガラスと土の組み合わせは私が一番興味があるところですが、
この例はその典型で、まさしく「これからの時代の建築」といえるのではないでしょうか?
日本も負けていられないところ。
土の建築を現代日本に合うやり方で、ぜひ皆様と一緒に実践して行きたいと思っています。
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PS 写真は7月。夏はガラスに対しスクリーンが閉められるようになっています。
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