●今年のコンフォルト12月号の版築特集のコラムで金沢の武家屋敷土塀の執筆された建築家 小林 吉則さんに、実際の土塀をご案内いただきました。
小林さんは建築家として金沢の版築土塀の修復に関わられ、景観や構法、耐震性なども含め未来に向けた今後の土塀のあり方も模索されています。
10年以上前に金沢21世紀美術館で「珪藻土のたまご」という仮設の土のドームをつくらせて頂いたときは、版築土塀の知識もなくただこの界隈を通り過ぎていましたが、小林さんにご説明を聞きながらとても手の混んだつくりをしている事がわかり、とても感銘を受けました。
実はその土塀は版築ながら、土壁で丁寧に塗って仕上げてあるため、表からは版築とはわかりません。その美しい黄土の中塗り仕上げが風景をつくっています。
高さ400ミリほどの石の基礎の上に1.6m程度の高さで断面は斜めにテーパーが付いて上の方で400,下の方で600ミリ程度です。
京都の神社やお寺の下のほうが1mもあるのと比べると壁厚が薄いのが印象的でした。
歴史的には竹や丸太によるタテ方向の補強材も入っていないようです。
ただし、修復も含めいろいろな時代につくられ、下地も練土のもの、モルタルの下地のもの、いろいろあり、構法にもよくわかっていない点もいろいろあるようです。
いずれにしても、その土塀のつくりかたと風景は土塀だけでなく、建築の壁としてもこれからの版築を考える一つのヒントになりそうです。
小林様、ご案内どうもありがとうございました。
#金沢、#版築、#土塀、#Rammed Earth Wall, #Kanazawa ,
写真:訪れた風景がポスターになるとこうなります・・・。
そして武家屋敷の版築土塀の断面図解。
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Posted by 遠野未来 at 22:15 | - | comments(0) | trackbacks(0)