●皆様、本年もどうもありがとうございました。
今年も皆様のお世話になり、おかげさまで充実した日々を送ることが出来ました。
心から感謝申し上げます。
振り返れば、前半は女川町の復興のお仕事で故郷の仙台と石巻に通い、
5〜6月のフランスでの土の建築祭参加、9月のイタリアの建築家の方々の軽井沢
来訪を機に世界の土の建築を志す方々と結びつくことが出来ました。
また年間を通して長野県佐久地域のカラマツの活用をするプロジェクトに関わらせて
いただき、年明けにはカラマツのコンテナも竣工予定です。
また、Shell House/もりのいえ のご縁でのいくつかの受賞やウェブや雑誌での掲載などの
お話もいただき、来年は海外での企画も検討しています。
● この10年にできること
そのような中、今一番感じているのは地球の気候変動に対する我々大人の「この10年」の対処の責任です。
世界の若い人たちから「気候正義」が叫ばれ、これからの地球環境にとって分岐点
といわれている2030年までの10年、一人一人が行動し、今までの社会を
いろいろな意味でいい方向に変えていく必要があるのは間違いありません。
自分が関わる「土の建築」で、CO2排出量やエネルギー負荷ができるだけ少ない
「豊かなくらし」や皆様の「日々の喜び」につながることができればと強く思っています。
● 建築と「欠如の痛み」
今年の最後に、一つだけあるプロジェクトの写真をご紹介します。
これは建主さんの依頼があってつくったものではありません。
私が住んでいる地域に売りに出されている土地に、自主的に計画した計画案です。
建主さんもいないのになぜ、この計画をつくろうと思ったかというと、
この敷地は両側が道路に挟まれた特徴があり、なかなか通常の住まいが建てられなそうな
場所であるとともに、売りに出される過程で敷地内の木が「1本も残らず」切られて更地になって
いて、自分ではいたたまれない気持ちになったからです。
その前を通るたびに、敷地が泣いているように思いました。
それで私が考えたのは、その場に沢山生えていたであろう「カラマツなどの木」を丸太の柱にした計画案です。
その土地の生命力を快復するような住まいをつくることができれば、その土地とそこに住む人もその場から
力がもらえると考えたのです。
メインの住居は2階にあり、1階の一部が店舗にもなるように計画しました。
南側から一番陽が入り、落ち着けるであろう場所をに2階のリビングにし、テラスもとっています。
このような土地と人が結びつき、その生命力の快復に関わる提案を、今後もしていきたいと思っています。
以上、本年もどうもありがとうございました。
2020年はいろいろな意味で、社会全体に動きのある年になるでしょう。
皆様よいお年を!
2019.12.31 遠野未来建築事務所 遠野未来 / Tono Mirai architects Tono Mirai
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未来をつくる土の建築/ Eartharchitect
遠野未来建築事務所 遠野未来
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Posted by 遠野未来 at 20:28 | ■ごあいさつ | comments(0) | -