BLOG用01.jpg
■2015.02.23 未来通信  うたう建築へ

001.jpg

 先日この欄でご紹介した音楽家の大友良英さんの本「学校で教えてくれない音楽」ですが、実際読みはじめて予想以上の明快さと深さで、とにかく面白い。「笑った。泣いた。感動した。」の3拍子揃いでおすすめです。


 前半は「学校で教えてくれない音楽」というテーマで、

         音を出す 

        うたってみる

 というワークショップの模様なのですが、参加者とのやりとり、音が音楽として立ち上がるときの様子がつぶさに伝わってきます。その中に大友さんの音楽って本来・・・という話がふっと入る。

 特に自分として涙が出てしまったのは


「なにが正しい音とか、間違っているとかはなくて、出てきた音はまずは受け入れて、それで何かを作っていく、そんな音楽」  という姿勢。


 まずは音を出し、声を出す。そのうち自然とルールやリズムが出来、それが音楽になり、うたになり、人の想いが共有する場ができていく・・・。

■ うたう建築 

 ジャンルは異なりますが、建築も同じ。

私はアメリカのストローベイル建築の指導者ビル・スティーンさんの


「家が私達の物語をうたうのでなければ、houseはhomeにならない」


という言葉が好きなのですが、それを思い出しました。

私の土の家のプロジェクトはワークショップでみんなでつくることが多いのですが、最終的にみんなの気持ちが 「一つのうたになる」 お手伝いが、少しでもできればうれしいです。

========================

■遠野未来建築事務所 2015.02.23-28 業務内容

・雄勝露天風呂工事

 今週2ヶ月ぶりに石巻市雄勝に行きます。寒い間できなかった露天風呂の土壁。いよいよ仕上げです。様子をご報告しますので、お楽しみに。


・もりのいえPROJECT

 実施設計佳境ですが、1年以上前に土地の日当たりのため、やむをえず間伐した松の木を大黒柱として使うよう、敷地で皮をむいて乾燥させておきました。その柱と地盤調査に長野の現地に行ってきます。他の木も家具の板材などに使う予定。

 実際使えるか楽しみです。


・土壁の家 意見交換会

 先月のリクシルでの土の家のセミナーを受けて、東京で土壁を実践する設計者の意見交換会を企画しています。東京でもできる土壁の家づくり。

成果はまたご報告させていただきます。

=======

以上、今週もどうぞよろしくお願いします。

Posted by 遠野未来 at 15:51 | ■NEWSLETTER 未来通信 | comments(0) | trackbacks(0)

■未来通信 2015.02.18 電気を使わないペレットストーブ

●先日、日本建築家協会JIA 住宅部会でご一緒させて頂いている建築家、アトリエ六曜舎の湯浅剛さんが、ご自宅に電気を使わないペレットストーブを入れ、そのお披露目のセミナーに参加して来ました。

 ペレットストーブは薪ストーブより東京、特に住宅地では可能性がありそうですが自分を含め、電気を使うということで選択肢から外している方も多いはず。

 今回開発された非電化のペレットストーブはどんなものでしょう?

IMG_0283_2.jpg

IMG_0271.jpg


==================

■非電化ペレットストーブの開発

 このストーブを開発されたのは長野県中野市で薪とペレットストーブを販売するパイプ屋本舗の三澤卓也さん。この数年試行錯誤してきた中で、湯浅さんのリクエストで形にしたそう。

 機構はシンプルで煙突横のタンクにペレットを入れ、中で燃えると自然にペレットが下に落ちるというもの。他社でも非電化ペレットストーブは出していますが、一番アナログなやり方のようです。

 空気の入り方もいくつかある蓋の開け閉めで、火を見ながら調整。薪も燃やせ、一般のペレットストーブと薪ストーブの中間の印象を受けました。デザインも小ぶりながらスッキリしていて今の住宅の部屋になじみそう。煙突は必要なもののに黒い煙が出ることはないので、住宅地でも可能とのこと。15〜20畳程度までは暖められるようです。


■光熱費

 気になる光熱費ですが、東京だとペレットは1日10kg程度使用とのこと。ペレットの価格は長野産の場合20kgで500〜600円、東京産だと10kg600円程度で売られているなど産地でばらつきがあるようですが、1日300〜600円とすると月9000〜18000円。

 これを高いと考えるか、安いと考えるかは使う人の立場で意見が別れると思います。しかし、湯浅さん曰く


「電気が止まった時どうするか?を考えるとこれ1台あれば煮炊きも暖もとれるから 安心」 


とのことで、災害時に命を守る設備として信頼できそうです。

 ご興味ある方は パイプ屋本舗 http://mpk.pelletstove-japan.com/

まで問い合わせしてみてください。

私も提案出来る場があれば、ぜひ使ってみたいと思います。

=============================

■ 2015.02.16-21 遠野未来建築事務所 業務内容

・もりのいえ PROJECT  実施設計 ・・・佳境

 寒冷地の別荘ということで暖房をどうするか、再度の検討。建て主さんの強いご希望で暖炉は決まり。それにガス床暖+ガス式温風ヒーターが現実的な線になりそうです。

 蓄熱性を上げるため外周部の内壁は土壁を使用予定ですが、それでも国の蓄熱基準の170kJ/M2Kには数値上は足りず、この基準を満たすには相当土間床をタイルやコンクリートにしないと難しそう。でも土壁がどこまで温熱効果があるか、試してみたいと思います。

・雄勝露天風呂工事 ・・・タイル工事がまだ残っているとのことで、もう少し時間がかかりそうです。

・オーガニックマーケット AOZORA  PROJECT・・・

 4/26の開催に向け、左官の都倉くんとある企画が進行中です。実現したら楽しい場ができると思いますので、またご報告させていただきます。

====================

 ■ 3月も迫ってきました。今週も後半戦に入りますが、どうぞよろしくお願いします。


Posted by 遠野未来 at 21:03 | ■NEWSLETTER 未来通信 | comments(0) | trackbacks(0)

■ 未来建築通信 2015.02.11  学校で教えてくれない建築 / 薄い石
 ● 今週も半ばに入りましたが本日は休日で、ゆっくりされている方も多いと思います。

IMG_0158.jpg

 今週は私が非常勤講師をさせて頂いている建築の大学の卒業制作の発表があるのですが、自分としてはいつも複雑な思いで参加させて頂いています。

 というのは自分は大学のとき受けた建築教育というものが好きになれなかったからで、学生さんの作品を見るたび「建築を教えること」の難しさを改めて感じるからです。 

  力作は認めるのですが、どこかで見たようなものが多く、根本的にその人の生き方や考え方を反映していると感じるものが少ない。


 ■ 学校で教えてくれない建築 


 なんの分野も同じだと思いますが、やはりものをつくる人間の「こころ」は教えられないのではないのでは・・むしろ「学校で教えてくれない」事のほうが大事なのではないか・・・とも感じます。

=====================================

 私の作品は建築教育で「教えていないもの」といわれることもありますが、振り返るとやはり誰かから教わったものではないと感じます。

 先日ラジオで音楽家の大友良英さんの著作「学校で教えてくれない音楽」という著作の紹介がされていて、近い印象を受けました。ぜひ読んで見たいと思います。

大友さんも西洋の価値基準が「正しい」とする小学校の音楽の授業が嫌いだったそうで、「根っこにある大事なもの」を教えてほしかったと、インタビューでもいわれていました。


 若い方は特に、下手でも破綻していてもいいので、自分はこれで生きていく・・・と「自分に挑む」ようなものを見せてもらえたらうれしいです。

============

● 遠野未来建築事務所 今週の業務 

■雄勝 露天風呂

 浴槽の防水が終わり、やっと雄勝石を貼る段階に来ています。

 今回貼るのは約20角の厚さ6mmのタイル状のもの。

雄勝の再生の露天風呂に「地場産業の象徴 雄勝石で浴槽をつくる」・・・これだけは最初から揺るがないコンセプトでした。

 浴槽と床、全てを雄勝石でやった例はほとんどないと思いますので、どうなるか楽しみです。寒いと石が割れやすいので外気温と相談しながらの作業になります。

  雄勝石はすずりや屋根のスレートが有名ですが、他にも活用ができないかと様々なプロダクトが提案されています。お皿や中にはマウスパットも。写真は薄く切った石ですが、1mmほどしかない薄さでカットして研いであります。

 この技術があれば、いろいろなものがもっとつくれそうです。

■もりのいえ PROJECT

構造計算が終わり、木の発注を進めています。

実施設計中、木の組み方や土の蓄熱性について、これから色々検討してきたので少しづつご紹介して行きたいと思います。

■狭小住宅 PROJECT

 高知の都市部で敷地巾4.45mほどの中に木造で3階ができるか、ご相談があり検討しています。短手方向は壁が取りにくいので最近色々な種類が出てきた、金物と組み合わせた木造ラーメンの可能性も含め検討しています。

週後半もどうぞよろしくお願いします。


Posted by 遠野未来 at 17:08 | ■NEWSLETTER 未来通信 | comments(0) | trackbacks(0)

■ 未来建築通信 2015.02.02 NHL(水硬性石灰)の空間

先週末、実務の合間に建築写真家 日暮雄一さんのご自宅のオープンハウスに伺ってきました。

 アフリカの土建築の写真を立脚点とする日暮さんですが、ご自分のお住まいもアフリカ建築へのリスペクトが感じられる曲線を使った左官でまとめられ、とても心地よさそうに出来ていました。(写真は雑誌コンフォルトに出ていますので、ぜひご覧ください。)

 今日はその壁のお話を書かせていただきます。

IMG_0135.jpg

 壁と天井が独特の質感と空気感で、塗られていたのはNHL(水硬性石灰)によるシリカライムという製品。土とも漆喰とも違う独特の質感が印象的でした。土と漆喰の中間のようで、ザラリとした質感。吸放湿性や保温性もあり、塗り厚1.5mmでも性能を発揮し、土にも還せるといいます。

 水硬性石灰は古代ギリシャやローマの時代から使われ、それらが今でも残っているのはそのおかげだといいます。セメントが使われる前の、別名古代コンクリートと言われるものでしょう。ヨーロッパで現在も使われているのを自分も見ていますが、数年前オーストリアの版築の第一人者マーティン・ラオホさんの自宅を訪れ、あのすばらしい片持ちの階段の踏み板がこの技術で出来ていると聞き、それ以来あれはどうやってつくったのか?古代コンクリートとは?・・・と自分の中で興味が続いています。

 この製品はフランス産の石灰に日本の滋賀県の音羽昌石を混ぜた日本独自で開発されたもの。それが更に空気浄化を促進するそう。

 土や漆喰と異なる表情をお考えの方は新宿OZONEにショールームもあるとのことなので、ぜひどうぞ。

 しっかりとした思想でつくられた製品で、日本の左官のバリエーションが拡がることを歓迎します。

=============

■ 2015.02.02-02.08 今週の活動

「もりのいえ」PROJECT実施設計 引き続き省エネ仕様の検討。

「雄勝露天風呂」 現場連絡 防水工事に入ります。

他 高知の狭小地木造ビル計画 基本計画など。

…………………

 4月にイベントで左官と茅葺き、庭の方とのコラボプロジェクトを企画中です。

企画段階ですが形になりましたら、改めてご紹介させていただきます。


遠野未来


Posted by 遠野未来 at 13:24 | ■NEWSLETTER 未来通信 | comments(0) | trackbacks(0)

■未来建築通信 2015.01.26  「レスポンシブル・カンパニー」を読んで

レスポンシブル・カンパニー


 最近読んだ本で感銘をうけたのが環境活動で名高いアウトドアグッズのパタゴニアのオーナーイヴォン・シュイナード著「レスポンシブル・カンパニー」です。

 人間は自然の一部である という基本概念を踏まえ、社会や環境に対する責任を果たすことで、ビジネスも成り立つ。パタゴニアの環境と質、地球と顧客を徹底的に考えたものづくりに、頭を殴られたような感じでした。

 環境異変、資源枯渇、少子高齢化、都市の肥大化・・・というこれからの社会での個人や企業のあり方を示唆する一冊。巻末に地球環境に負荷を与えない企業としての仕事の仕方から建物のつくりかた、地域社会への接し方までチェックリストがついており、できるところから一つでも多く行っていきたいです。


 自分として目頭が熱くなった箇所が「持続可能性」に関する部分。

IMG_0097.jpg

 彼らは出来る限り「持続可能性」という言葉を使わないようにしているといいます。


「元に戻せるよりも多くの自然を消費しないなら、この言葉が使える。いま、人間の経済活動で持続可能なものなど存在しない。それができる日まで、持続可能という言葉を事業に冠するなどしてはならない。」


 その代わりに使うべきは「責任ある レスポンシブル」という言葉。

 地球環境への不必要な悪影響をなくす数々の積み重ね。材料、エネルギー、水の消費量を減らし、廃棄物を減らす、環境活動を行う地域や組織に参加したり支援する・・・


 地球とお客様・地域 一人ひとりの責任ある考えと行動が地球を変えていくというメッセージ。私も心して取り入れたいと思います。

===========

■ 2015.01.26-2.1 遠野未来建築事務所 業務内容

 先週に続き、今週も「もりのいえ」PROJECTの実施設計を根を詰めて行っています。今週は最終的な構造図をまとめ、構造事務所と最後の詰めを行います。

 引き続き石巻市雄勝の露天風呂現場連絡。

それといくつか地方や展示会の企画がありますので、その内容を検討していきます。土の家の設計ネットワークづくりも引き続き行っていきます。

 今週もどうぞよろしくお願いします。 

遠野未来

Posted by 遠野未来 at 10:15 | ■NEWSLETTER 未来通信 | comments(0) | trackbacks(0)

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< October 2019 >>

Profile

Bookmarks

Recent Entries

Categories

Archives

Recent Comments