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■WORKS 2008 エコキャビン土壁のつくり方

●エコキャビン 土壁づくり

 エコキャビンのある葛巻町という場所は本州で一番寒いと言われ、零下20度を越す極寒の地。土壁を使い自然素材を使って断熱性も上げる・・・ということで頭を悩ませたが、最終的外壁から中へ、                              
 1 杉板15mm
  +通気層18mm
 2 土壁断熱(葦断熱) 80mm
 3 荒壁
  +空気層
 4 土壁+しっくい  
 という4層構造の壁にした。空気層を入れると総厚約230mmの厚い壁になっている。


山の土を採り、藁と混ぜて寝かせ、足で踏んで混ぜる。


葦で編んだ小舞の壁にみんなで荒壁の土を塗ってゆく

■ 葛巻版土壁の作り方


 葛巻ではすでに土壁文化は途絶えていたが、このがっこうの校舎の壁を50年前に塗った左官さんが今も健在と分かり、今回の土壁指導をお願いした。四日市左官工業所の下四日市栄造さんである。何十年ぶりか・・といいながら教わった土壁づくりはこれまでの自分の経験とはちょっと違う、葛巻独特の刺激的なものだった。

・荒壁土・・・昔からとっていた町の山間にある採土場の土を使わせていただく。今回使用したのは約6㎥。
・藁 地元の農家に分けていただく。それを押し切りで3〜5cmに切り、、体積比で半分強、水と合わせてこね、約5m角のプールで約3ヶ月寝かす。葛巻では土を寝かせず、固い塊があってもそれをつぶして使い、藁もあまり多く入れないという。
・葦・・・葛巻は寒冷地のため竹は取れず、小舞に葦を使う。近くの河原でボランティアスタッフが刈り  取れるだけ集めてくれた。断熱材として荒壁の外側にも入れた。
・木皮・・シナ(地元ではマダと呼ぶ)の木の皮を裂いて小舞を掻く。
・木摺
内装の壁は木摺下地にこだわった。これも経験のある職人が葛巻におらず、日左連の岩手支部で紹介していただいた近く二戸町の左官さんにお願いした。
・中塗り土・・・荒壁の土をミキサーにかけ、水とふるいで漉して使う。
・藁すさ・・・中塗り用の藁すさを脱穀機で脱穀して作る。数回脱穀し、2cmほどまで細かくしてつくる。
・しっくい・・・既調合品ではなく、消石灰にのりを混ぜ現場でつくる。回そこに酸化黄と弁柄を混ぜ、外は薄い黄色、中は薄いピンクのしっくいで仕上げた。

■ 作業工程

 今回の土壁作りは荒壁・小舞づくり・泥団子による断熱壁までを3回のワークショップを中心に、主にボランティアの手で、その先の中塗り、仕上げをプロの左官さんにお願いした。




 直線の壁は葦小舞下地。




 
 Rの壁は木摺(木の板)下地





荒壁(右)と泥団子を積んだ後の様子
 荒壁の表情


土壁の蓄熱性を増すため、荒壁の外側に泥団子を積む。一部は日干し煉瓦も使用。


内部の土壁づくり。 杉板の下地に砂しっくいを塗り、土で中塗りをする。
何度も滑らかなかたちになるよう土で塗り重ね、かたちをつくってゆく。

アーチ天井の宿泊室。土の下塗りの様子

●土壁ワークショップ後のみんなの笑顔

 皆様お疲れ様でした。いい笑顔をしてますね!
おかげさまでいい壁が出来ました。


Posted by 遠野未来 at 14:32 | ●作品集WORKS● | comments(0) | trackbacks(0)

■WORKS 2008 森風エコキャビン

● 森風エコキャビン

イメージ・スケッチ

 岩手県葛巻町にあるエコスクール 「森と風のがっこう」 内につくられた自然エネルギー100%の国内初の宿泊型環境体験施設。滞在時、使用している自然エネルギーはモニターによって数値で表され、楽しみながらエコロジカルなくらしを体感できる

 「もちこまない もちださない」 をコンセプトに、築50年の旧教員社宅を、材料をできるだけ廃棄せずに地場の自然素材を使って改装し、現代の環境共生建築として再生させている。
 
 既存の矩形の建物部分に、木としっくい・ガラスによる新たな円形の宿泊室と温室・浴室を増築。
この円形の壁により、がっこう内に点在する既存施設全体がつながることを意図した。
 地元業者と数多くのボランティアによって、工事が行われ、2009年完成予定。

■使用予定の自然エネルギー・自然素材
 
・自然断熱材  −地元の土・葦・藁・薫炭を断熱材として壁・床に使用
・外壁 -葛巻産杉またはt15 一部土入りしっくい塗り
・ガラスの温室(ウインター・ガーデン) ー冬の温室効果
・ ソーラー発電パネル530x1200x36x8枚  −水循環(井戸水)・電気に使用、
・ソーラー温水器 1850x950x92 x2枚 -風呂・洗面に使用
・LED照明      
・蒔ボイラー     - 床暖熱・風呂
・薪式床暖房クッキングストーブ −調理・床暖房に使用
・簡易水洗トイレ  
・BMW排水    −バクテリアとミネラルを使った汚水の自然浄化排水
・雨水利用   −トイレの中水・散水・などに利用
・沢水冷蔵庫  −隣接する沢の水を使った自然冷蔵。 電気を使わず重力で沢の水を循環させる
・屋根緑化  −可動木製格子を使ったつる系植物による屋根緑化。

■ DATA
・設計 :遠野未来建築事務所 
・施工 :樋口建築(本体)、奥清左官工業(左官)、東北住建株式会社(温室・ガラス)
      ソーラーワールド(設備)
・土壁制作指導 :四日市左官工業所 下四日市栄造、奥清治、佐藤ひろゆき
・主用途: 宿泊施設
・建築面積:61.70屐18.6坪)・床面積:57.90屐17.5坪)
・構造/主な仕上げ: 木造1F/外壁:土壁下地杉板t15自然塗料仕上げ、しっくい仕上げ、ガラス
内壁:木組表し、土壁しっくい仕上げ
・工期:2008年5月〜2009年10月竣工予定

■ 自然塗料提供:株式会社 イケダコーポレーション

■ 関連サイト 森と風のがっこう http://www5d.biglobe.ne.jp/~morikaze/
        遠野未来建築事務所 http://tonomirai.jugem.jp/

  平面図  断面図
  内観イメージ

 イメージ・モデル

 木のルーバーは地元の木の枝を使い「森と風」のシンボルを意味している

  アーチ屋根の宿泊室3部屋と13畳の曲面の土壁に囲まれた広間
  before / after
既存の建物を柱を残し、スケルトンにして手前に円形の部屋を増築した。



 ピンクのしっくいによる包まれるような室内。 薪ストーブは日本唯一の床暖兼用のもの。

 アーチ天井の宿泊室。 キャビンという名から寝台車をイメージした室内


  しっくい仕上げの曲面壁とベンチ

Posted by 遠野未来 at 13:24 | ●作品集WORKS● | comments(0) | trackbacks(0)

■WORKS 2009 みらいのいえ

■みらいのいえ


コンセプト図
   「もちこまない もちださない」
 
  三浦海岸沿い、海の見える山の中腹に立つ環境共生住宅。
 約600坪の敷地の中、庭・果樹園・ビオトープ池などと共に庭の先端に海を臨むように住まいが配置されている。コンセプトどおり、既存建物の古い木の梁、敷地の竹、土・・・などその場にある素材を使い、家全体がその場と一体となるよう計画されている。
 
 日本の伝統建築の知恵(木組みとしっくい・小舞、深い軒、土間、北側の高窓による通風・・・)を生かしながら、現代の環境共生建築の考え(内部に蓄熱体としてのRの土壁、パーゴラと屋根の緑化など)も考慮し、21世紀の「みらいのいえ」  をめざす。

 家の内外はテラスで一体となり、内部も大きな吹き抜けを中心に寝室・水まわり以外は仕切りのない大きな空間。 木のパーゴラにつる性の植物が絡み、屋根の緑化と共に地面の緑が屋根までつながり、土地と建物が一体となるよう 計画されている。

■ DATA

・設計  :遠野未来建築事務所 
・施工  :株式会社 楽居
・主用途: 専用住宅
・建築面積: 121.39屐36.7坪)・床面積:142.63屐43.1坪)
・構造/主な仕上げ: 木造2F/外壁:土壁土入りモルタル仕上げt25、
内壁:木組表し、しっくい仕上げ
・工期:2009年5月〜2010年3月竣工(予定)



 外観

  内観
 内部は木組みの表しとしっくいの塗り壁。吹き抜け部分は敷地内にあった
築40年の既存建物の曲がり梁を化粧梁と大黒柱として再利用する。
 土壁スケッチ
 内部土壁
内部のうねる土壁。調湿性と蓄熱効果をかねた家の背骨。

 屋根の様子。 
北側屋根が通気用の高窓のあるルーフテラス。そこに登って海を見ることが出来る。
西側和室の上も緑化し、地上から屋根まで緑がつながるよう計画されている。

Posted by 遠野未来 at 15:15 | ●作品集WORKS● | comments(0) | trackbacks(0)

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