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草屋根打合せ 内部模型づくり


 みらいのいえ の草屋根を緑化業者と打ち合わせ。

 進行している構造計算と平行し、屋根の木組みの方法や寸法・勾配の検討を行う。
今回一部フラットに近い屋根の部分があり、その水仕舞を中心とした高さ寸法の納め方がポイント。矩計を起こしながら、寸法を押えてゆく。

 同時に内部の模型作りがスタート。今回の内部のポイントであるダイニング-スタディコーナー−キッチンがオープンかつ落ち着けるスペースとして機能するか・・・この建築の成否を分ける部分。それだけにオーナーのAさんは原寸大で実験したいとも・・・

 やってみましょう!



 

Posted by 遠野未来 at 02:05 | - | comments(0) | trackbacks(0)

法規チェック 雨水浸透計算


 みらいのいえ 実施設計を進行中。

 構造計算と共に窓の採光・換気面積の計算を行う。
ざっと当たったところ問題なさそうでほっとする。敷地が広い場合ので、採光に関して有利だし、建物内の風の抜けは当初から重要課題でかなり検討したので、法規上の最低限の基準は当然クリアである。

 今回 建物を建てる前の一つのハードルが、敷地内に雨水を浸透させることが出来るかどうか、である。

 今回の敷地は市街化調整区域という、景観を守るために県の基準に沿って、建物の建築確認以前に敷地に建物を建ててよいという建築許可を取る必要がある区域。さらにそこは高台にあり、上と下に3m以上のがけを抱えている場所。この敷地内に井戸もあることからすると、元々この場所で水は貴重だったと考えられる。

 通常は敷地に降った水を枡に集め公共の側溝などに流すのであるが、今回は御施主様の希望でその水を敷地内である程度貯め、植物の水遣りや出来ればトイレの中水などに有効利用する「雨水利用」を計画している。

 先日の地盤調査結果も踏まえ、果たしてそれが可能な地盤なのか、周囲の敷地に影響はないのか、どのような浸透枡や貯水槽がいいのか・・・必死で検討中。その雨水をどのように敷地内で処理するかの根拠となる計算式を県に提出しなければ許可が下りない。ここ2ヶ月ほどいろいろな設計者やメーカー、雨水の協会などに内容をききまくり・・・すでにファイルは2冊以上になった。
 その甲斐あって、ようやく何とかいけそうなところまで来ている。結論まであと少しである。

 地盤の問題がない限り、雨水を有効活用することはこれからもっと重要になるはず。
今回の経験を生かせる場がもっとでてくるだろう。


Posted by 遠野未来 at 01:15 | ■設計・現場 | comments(0) | trackbacks(0)

2008年 森と風のがっこうへのメッセージ
 今年、「エコキャビン」の設計と現場監理をさせていただき、どうもありがとうございました。
人間味あふれる地元の職人さんと数百人のボランティアの方々のご協力、そしてがっこうの皆さんの温かく、かつ厳しい叱咤激励をにより、何とか「完成まであと少し」のところまでこぎつけました。自分の人生で二度とできないかもしれない、とてもいい経験をさせていただいたと思っています。

「皆さんの想いで出来た場」・・・今後多少の手直しはあるにせよ、最低100年以上は残す場になることを祈っています。

遠野未来

Posted by 遠野未来 at 22:48 | ■設計・現場 | comments(0) | trackbacks(0)

構造計算


 今日は 三浦 みらいのいえ の構造計算を一日中行っていた。本格的には来週から構造事務所にお願いすることになっているが、その下準備作業である。

 木造2階建ては建築基準法上で4号建物といい、現在のところ設計士がその責任において構造を計算し、建物の安全性に責任を持てば、確認申請の際、構造計算書の提出は義務付けられてはいない。しかし、近年多発している地震や構造偽装問題で近い将来、構造計算書の提出が義務付けられる可能性が高い。つまり、木造の住宅は法規上大工の棟梁が経験と感で作ることが出来なくなってしまうという、考えられない状況になってしまう。
世界に誇る日本の大工技術を追いやろうとしている国の方針は大いに疑問を持たざるを得ない。現場で尺単位の矩尺を禁止しているという話も聞いた。
 
 先月末 建築士法が改正され、設計の業務が国により細分化された。さらに来年10月より、「瑕疵担保履行法」という法律が施行される。自分もこの制度を勉強中であるが、簡単に言うと 構造偽装問題に端を発した不具合のある建物を無くすため、今後は建物を建てる工務店が、竣工した建物を補償するために検査機関の保険に入らなければならない。
 その制度自体は施主を守るために、いいことであるが、検査機関の保険を通すために今度は建物の設計を保険が下りるマニュアルどおりにつくらねばならない、ということも設計者の間で危惧されている。そのことは逆に施主にとっても、建てたい家を建てられないという、自由を狭める話しになる。日本建築家協会(JIA)でもこの二つの制度を機にワーキンググループが立ち上がり、自分もそこに参加して、意見交換や勉強させていただくことにした。

 いろいろ建築業界に動きはあるが、とにかく安心して住んでいただける建物をつくるのが、我々設計者の使命である。

 「地図に残る」より、「人のいのちを守る」仕事を。




Posted by 遠野未来 at 02:07 | ■設計・現場 | comments(0) | trackbacks(0)

エコキャビン内壁 色しっくい仕上げ




 エコキャビン内壁の仕上げが今週行われた。

 下塗りがなかなか乾かず、来春のほうがいいのではとも考えていたが、がっこうの方で中で石油ストーブを炊いて何週間か乾かしてくださっっていた。左官屋さんの判断でこれなら塗れるだろうとGOサイン。

 すでに弁ガラ入りのピンクのしっくいをつくり、寝かせておいたためかちょっと色が濃い気もする。現場で色を薄くするよう、しっくいを足して塗ってもらう。乾くともっと薄くなるが、どういう仕上がりの色になるか・・・どきどきだ。


Posted by 遠野未来 at 08:10 | ■土の建築・土壁・左官 | comments(0) | trackbacks(0)

土のおもちゃ




 今日は尊敬するお二人に会えた幸運な日だった。どちらも超多忙で、2ヶ月ほど前から日程を調整し、やっとお会いできた。

 まず一人目が、何度かこのBLOGで書かせていただいている雑誌「月間 さかん」の編集長小林澄夫さん。左官の世界を何十年も見守ってきた編集者・詩人で、その著書「左官礼賛」は土の建物の設計をしている自分のバイブルに近い。設計者としての襟を正すべき名言・金言の数々。この本を読むと、日本の土の風景がいかに豊かかがわかる。
 彼に今大詰めを迎えている、[森と風のがっこう エコキャビン]の経過と写真を始めてみていただいた。
何重にも塗り重ねた土壁、葦小舞、曲面壁のしっくい仕上げなど・・・とても興味を持っていただき、現場のレポートと竣工写真を何度か取り上げていただけることになった。 この方にお会いすると、もっと左官のことを勉強していろいろつくりたいという気持ちをわきあがらせてくれる。この方からもっと左官について・ものづくりについて吸収したいと思う。

 もう一人 この春オープンした東京おもちゃ美術館長の多田千尋さん。

 自分はこども関係の仕事をライフワークにしたいと常々思っているが、自分がこれまで出会った中でこの分野ではダントツに面白く、話が合った方。日本一のおもちゃ研究者・コレクターでグッドトイ委員会やおもちゃ学芸員などの組織もつくられ、そのおもちゃへの情熱と行動力はまさしく日本一。すごいとしか言いようのない方。特に、その活動に共感するのは、おもちゃの中でも「日本」と「日本文化」を一番大事にしていること。自分もそうありたいと思っている。

 初めて四谷の東京おもちゃ美術館に行く。とても興味深い館内の様子。その中で「土のおもちゃ」という展示があった。・・・・展示しているのは動物やひとの形をした焼き物だったが、多田さん曰くドイツ製で「小さいレンガで出来た積み木」があるという・・・それを積むと建造物のようになるとか。
 「土のおもちゃ」・・・なんとも想像力をかきたてるひびきである。

 実は東京おもちゃ美術館に行ったのは、前から考えている自分のこどものプロジェクトの拠点としてこの場に参加できないかと思ってのこと。その思いは以前から多田さんに伝えてあり、「まずは来春小さい規模で、土を使ったこどものワークショップをしてみませんか?」との申し出。何かできれば・・・というつもりでいたので、とてもうれしかった。内容も「土のおもちゃ」づくりで決まり。この企画をしていれば自分も東京でも土に触れることが出来る。

 実際来春実現するか・・・お楽しみに。
 

Posted by 遠野未来 at 20:37 | ■土の建築・土壁・左官 | comments(0) | trackbacks(0)

地盤調査




 12/11三浦の家の地盤調査。

 今回の計画では敷地内に雨水を自然浸透・一部貯水させ、その水を植物の水遣りやトイレなどの中水利用にすることを考えている。しかも敷地が高台にあり、判断に慎重を期す必要があるため、調査に立ち会った。

 今回採用した地盤調査の方法はスウェーデン式サウンディング試験といい、スウェーデンから広まった方法で、現在では戸建住宅向けの地盤調査のほとんどがこの方式で調査されている。
       
 やり方としては25kg、50kg、75kg、100kgの4種類のおもりを25cm掘り下げるのに、ハンドルを何回転させたかによって地盤の強さを計算するというのもので、今回はそれを場所により機械と手を使い行った。ただし、このやり方は安価で簡易的なもののため試験結果地盤が、”軟弱の可能性あり”と思われた場合は、更に詳細な試験である標準貫入試験などをして、判断する必要がある。

 今回の詳細は結果待ちだが、地盤近くは粘土質で割とかたく、地盤は良さそうだ。ただし今回雨水を地盤に浸透させる方式を考えているため、その下に雨水の浸透が可能な砂状の層があるかも注目して調査し、その結果2〜3.5mのところにそのような層があることが分かった。土のサンプルなども採取しその部分がどれだけの浸透度があるかも調べてもらうことにした。

 既存宅地では特に貯水槽など作っていないのに、がけ崩れなどおきていないので、地盤的には可能だろうと考えているが、その最終結論は地盤調査の結果を待っての判断である。

 高台にあり、水が貴重なこの場所で、環境共生も考えた雨水の有効利用が出来ることを祈っている。

 写真:スエーデン式地盤調査 1つ25kgの重石を載せてそれが何回転して下に下がるかで、地盤の強度を測る

Posted by 遠野未来 at 10:07 | ■設計・現場 | comments(0) | trackbacks(0)

エコキャビン ガラスのお風呂


 先日「引渡しの打ち合わせが無事終わってほっとした。」と書いたが、実はその後今回の工事の最難関の部分に差しかかっている。 当初からがっこう側から強い希望のあった「ガラスのお風呂」である。

 極寒の地・森と風のがっこうにとって、ガラスの温室は「悲願」というほど思い入れのあるもの。現在の学校にも透明ポリカの波板のものはあるが、その屋根を見るたび代表の吉成さんは「このポリカから空が見えれば・・・」といつかはガラスの屋根を作りたいと思っていたという。
「森を眺めながらガラス張りのお風呂に入りたい」・・・このエコキャビンの最大の要求事項である。

 しかし、零下20度になるところでガラスの屋根と壁で出来たお風呂をつくるというのは至難の業。というより狂気の沙汰・・・。いろんなガラス屋さんに相談しても「冬凍るからやめたほうがいい」との答え。そこをどうやってクリアし、技術的に可能な範囲で実現させるか・・・ここ数ヶ月ずっとつくり方を検討してきた。

 結論としては、木のフレームにLOW-Eのペアガラス(屋根は8+12+5・5=30mm、壁は3+12+3=18mm)を入れ、軒の先端まで、途中にガラスのつなぎ目をつくらずにガラスを伸ばすことにした。木にしたのはアルミの枠より木のほうが断熱性が良いため。屋根部分は木の枠の上にガルバリウム鋼板の板金をかぶせる。
 
 LOW-Eのペアガラスのほうが通常ペアガラスより6割ほど断熱効果があり、値段は高いががっこう側はここはしっかりつくりたい・・・と。ただしいくらLOW-Eにしても寒い時期に風呂に入れば結露はやむをえないだろうとのガラスメーカーの判断であるが・・・・

 年内お風呂のガラス屋根が入るか・・・がっこうの悲願達成を自分も祈っている。


 写真:エコキャビン外観 左側がガラスの温室部分。その一番奥の一坪がガラスのお風呂部分。

Posted by 遠野未来 at 22:38 | ■設計・現場 | comments(0) | trackbacks(0)

棟梁の一言




 先日の続き。エコキャビンの棟梁 本地(もとじ)さんのお話。

 今回エコキャビンの現場で、たくさんの職人さん・ボランティアの方に出会ったが、その中でも特に心に残った言葉は棟梁 本地(もとじ)さんの一言。

 今回の現場は時間の成約もあり、どこまで出来るか、やむを得ず実施設計を現場の進行と共に進めるやり方になった。あれもこれもしてできるだけいいものをつくりたい・・という設計側に対し、工事側とお互い納得がいくまで話をつめながら進めた。
 その中で本地さんが「予算を無視して単に何もかも考えればいいというものではない。(予算が)坪100万なら100万の中で最高のもの。坪50万なら坪50万の中で最高のものをつくるのが自分たちの仕事」・・・と諭すようなお言葉。

 まさしくその通り。何事も予算と工期があり、しかしその中で「最高のもの」をつくることを目指す姿勢・・・その気持ちを忘れてはいけないと心に刻む。

 これまで本地さんのは手刻みや伝統的な木組みにこだわり大工工事を続けてきたが、「今回の現場は現代的な考えも取り入れなければ・・・」ということで進めていただいたと最後の打ち合わせでうかがった。曲面の屋根や天井・壁など現場で合わせながら手づくりでつくらなければならないところが多く、がんばってつくっていただいたと感謝している。「勉強になりました」とおっしゃってくださったが、当然それはこちらの言葉。

 皆さん「どうもありがとうございました。」

 写真:壁の仕上げを待つエコキャビンの曲面の壁、上がアーチ型の内部建具

Posted by 遠野未来 at 01:21 | ■設計・現場 | comments(0) | trackbacks(0)

草屋根




 今日FM放送J−WAVEの朝の番組で「草屋根」の紹介コーナーがあり、木造草屋根建築の第一人者といわれる建築家の前田由利さんが出演されていて、面白い話がいろいろうかがえた。

 草屋根の利点として、よく言われる断熱性、都市のヒートアイランド対策、地域の生態系の維持・・と共に都市の洪水対策にもなる ことをあげられていた。地下水位が上がり気味の都市において、屋根で一度水を受け、時間をかけて地面に排水することで効果がある。
 出発点となったご自宅の草屋根の下のこども部屋は夏でもクーラーは要らないという。屋根に土を載せることで、その荷重を考慮したきちんとした構造設計をすることになり、その結果丈夫な建物にもなる。草屋根にするとその話題として近所の方と話す機会も出来る・・・いいこと尽くめではあるが、その分の費用やメンテナンスはかかります・・・ときちんと伝えられていたのも良かった。

 お話で一番良かったのは「草屋根の上に人を乗せると、みんなの顔がほころぶ」ということ。屋根の勾配のおかげで草屋根に座っても窮屈でなく自然に座れ、子供の頃土手に座って遊んだ記憶がよみがえるという。確かに気持ち良くなければ、いくら環境にいいといっても広がらないだろう。雑誌で拝見した前田さんの作品で草屋根に人が乗っている写真を見ると、本当に気持ちが良さそうだ。ここで寝転がると・・・と想像してしまう。

 こどもに「なんであの家の屋根に草が生えているの?」といきなり言われたら、ちょっとどぎまぎするかもしれない。それを大人がきちんと説明すること自体に大いに環境教育的効果があると思う。

 今計画している三浦の家の屋根は前田さんの事例も参考にし、切り妻屋根の半分、海の見えるほうをほぼフラットにして、草屋根の庭としている。「ここから海を見たらさぞかし気持ちいいだろうね・・・」と御施主さんのAさんと盛り上がっている。
 
 思えば自分もこれまでビルの屋上緑化や平地でのビオトープはやってきたが、木造の草屋根は今回が初挑戦。いろんな経験を生かしながら「思わず微笑む」場にしたい。

 写真:計画中の三浦の住宅の草屋根の庭と筆者の屋上緑化の例(旧千代田区庁舎屋上)




Posted by 遠野未来 at 23:52 | ■設計・現場 | comments(0) | trackbacks(0)

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