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■セルロースファイバー断熱
 ●今 関わらせていただいている木造住宅のリフォームで、初めてセルロースファイバー断熱を使ってみることにしました。

 セルロースファイバー断熱材とは、古新聞を使った断熱材です。
 これまでもちろん興味はありましたが、バウビオロギー研究会の方のご紹介であるメーカーにお会いし、自分の持っていた疑問点が払拭されたので。

そのメーカーは

1 古新聞はすべて日本のものを使用
2 使う新聞には鉛のインクを使っておらず、植物性インクをつかったものを使用
3 新聞紙に細かい麻の繊維を入れ、経年変化で下がってこないようにしている

ということ。 そのあたりをクリアしているなら、ぜひ ということで現場を見学させていただきました。

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 セルロースファイバー 新聞紙が原料
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 木の下地にシートを張る
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 チューブを差込み、機会で圧送。パンパンになるまで圧縮して吹き込む
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 部屋全体の様子。 左側の壁は吹き込み前。右側は吹き込み後。シートがパンパンに膨らんでいます。
 ある統計ではセルロース断熱材ではアメリカでシェアNO1ということで、シート系の断熱材と違い充填断熱でも壁との間に隙間ができないのが特徴。断熱性能の数値は同じでも他の断熱材より効果が高いだろうと予想されます。
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 施工が終わった部屋。 夏前暑い日でしたが、確かに中はひんやりしていました。

 今度のリフォームでどんな結果が出るか、楽しみです。

Posted by 遠野未来 at 19:00 | ■エコロジー・環境・バウビオロギー | comments(2) | trackbacks(0)

■こども環境研究 
●先日 BLOGでご紹介した「つぼみとそらまめ」の文章が、こども環境学会の機関紙「こども環境研究」の最新号に掲載されました。
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 多少言い回しは変えたところがありますが、ほ全文掲載していただき、光栄です。

可動遊具で有名な東間鞠子先生から「よかったわよ」なんてメールもいただきました。

 この機関紙ですが、なかなか読み応えがあります。研究だけでなく、現場の声や世相とこどもをテーマにした対談なども。学会事務局で販売もしているようです。

今回のテーマは「こども環境と食」。
 ・・・・ これからの保育の根幹になると思います。

 現在計画しているNAGAYA TOWER保育でも食は大きなテーマ。
夜間保育で有名なエィビィシィ保育園は「食育と遊育」 を掲げています。

Posted by 遠野未来 at 21:31 | ■こどもの家 | comments(0) | trackbacks(0)

■渡りあご構法 実験棟
●先日紹介した丹呉さん山辺さん大工塾による「渡りあご工法」の実験棟を見学してきました。
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 東洋大学川越キャンパス内。2003年から東洋大で実験。何気なく建っているようですが、倒壊試験をし、傾かせてそれを直し、ひび割れた壁を再度塗り直しています
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 軒の経年変化の様子 今工事中のみらいのいえは木材に一切塗装をしていません。
こんな感じにだんだん黒ずんでくるでしょう・・・
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 内部 柱をあらわす 真壁(しんかべ) しっくいできれいに塗り直している
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玄関横の柱と貫の様子。
みらいのいえでも2Fルーフテラスは木組の柱・屋根フレーム・手すりを採用します
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 梁の継ぎ手 。引っ張りに強い追掛大栓継ぎ(おっかけだいせんつぎ)
P1100040.jpg木の込み栓 強度上は丸でも四角でもいいとのこと。

 渡りあご構法の建物を実見した感想として・・・・

 木組みが十字に表しになるので、いい意味でも悪い意味でも「ごっつい」印象になる・・・
好きか嫌いか分かれるところ・・・・ 自分は違和感はありませんでした

 参考にさせていただき、木造における自分のやり方を見つけていこうと思います。

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■ みらいのいえ  http://www.tonomirai.com/2009/works_2009mirai.html

Posted by 遠野未来 at 22:37 | ■木の建築・伝統工法 | comments(0) | trackbacks(0)

■つぼみ保育園 定員と満員
 ● 32人定員で4月スタート時は20人もいない状態でしたが、既に満員。
さらに需要が多いため、面積最大で36人まで今年度は預かる予定で、市に申請中です。

 駅前1分で需要は多いと予想されていましたが、やはり0〜2歳までの待機児童が多く、受け入れ施設が必要とされているようです。

 その後の様子見とメンテナンスに、近くうかがう予定です。

■矢向つぼみ保育園
http://tonomirai.jugem.jp/manage/?mode=write&eid=737


Posted by 遠野未来 at 23:41 | ■矢向つぼみ保育園 | comments(0) | trackbacks(0)

■NAGAYA 保育園  認可夜間保育園とは?
 ● 原則として基本保育時間午前11時〜午後10時までの11時間。
 昼食および夕食の2食を提供する施設。国で午前午後7時間の延長保育が認められているので、24時間保育も可能。
 園庭は近くに公園があれば敷地内になくてもよい・・・などいろいろな点で昼間の保育園と違うようです。
 
 認可夜間保育園は現在全国77カ所しかなく、一方、ベビーホテルは1,756箇所。
(保育通信 2010.8.1号による)現在 宿泊・深夜の対象児童が全国6,000人もおり、夜間保育園の定員を20人とするとベビーホテルの解消には緊急に全国で300カ所必要ということになる。・・・是非を問う以前に緊急に必要とされていることに間違いはないようです。

 
 調べてみると鹿児島市ではまだなく、今後認可を受けるには市や県との交渉が必要。
・・・ということで実現可能か?今週再度新宿のエイビィシィ保育園にお話をうかがいにいくことに。
 
 一方、クライアントの堂園先生と先日打ち合わせしたプランでは、
・子どもたちが外に出れる広いテラスがほしい、
・夜お母さん方が添い寝できる部屋があったらどうか?
・お年寄りや学童との交流の場は?
・建物一階の自然食レストランから食事を運ぶことも考える、
・できれば全フロア 畳がいい・・・
・学童はいろんな遊ぶメニューがある塾みたいな感じにできないか?・・・

 と、いろいろなアイディアが出されました。
 どこまでできるかはこれからですが、いずれにしても、夜間保育園を前提にプランニングしていこうと思います。今週また先生が鹿児島から来られて、東京で打ち合わせがあります。・・・・

Posted by 遠野未来 at 18:27 | ■保育園建築 | comments(0) | trackbacks(0)

■リフォームと保育園  昭和の地域力
●今日は一日、動きました。
 朝一で自分が住む神田の町会の法事、それから近く 谷中での築50年の木造のリフォーム、そして午後に保育園と子育てのワークショップに・・・
 まったく偶然のつながりでしたが、「地域力」 ・・・その大切さを実感することに。
 
  神田の町会のコミュニティの濃さはいうに及ばず。住んで15年以上・・・・ここの人たちの熱さ・濃さ。何せ江戸の中心です・・・
 
 谷中のリフォーム・・・・これもとても興味深いものでした。築50年の建物をほぼスケルトンにして、全面改装中。今日はその柱梁の躯体の状態での見学会。105□の柱で外壁は貫の土壁。今の基準の柱や梁の太さから見ると本当に細く見えるのですが、むしろそれらが貫と土壁でやわらかくつながっていたからこそ、倒れにくかったのだろうと実感しました。
 構造力学的にはあいまいといわれることもある「総持ち」・・・お互いが一体となって壊れにくい構造となっていること・・・という言葉が実感として浮かんできました。
 
 写真は現場近くの路地でのこどもたちの落書き。電車ごっこ・・・久々に見ました。車も通れない路地はこどもたちにとって一番の遊び場。谷中にはこんな場がまだたくさんあるのでしょう・・・
 
 そして、保育園と子育てを考えるワークショップ。年代を超え、いろんな方が来ていて盛況でした。保育園ってもっと活用できないの?土日はほとんど使われていないし・・・という経営者の方の問いかけに、地域の方が使える場として土日は開放すればいい。子育て中の家族だけでなく、プレ子育ての若い人たちが子育てを覚える場にもなる・・・というお母さん方の声が多数。

 これからの子育ては、社会や地域全体で考える必要があります。・・・長屋・寺小屋・ちゃぶ台・井戸端・・・・そんな「地域力」のある人のつながりが、いままた必要とされています。

 しかし、それは昔のような強制ではなく、子育てができない、興味がない・・・・人たちもいていい・・・という自由度のある社会・・・。その状況になったら入ってくればいい、できなくなったら自分がやりたいことをしていていい・・・・その循環作用がこれからの地域を活性化していくのだろう・・・・

 そんなことを考え、みんなで共有できて、有意義な1日でした。

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子育て支援団体 comoseeds  URL: http://comoseeds.jimdo.com/

Posted by 遠野未来 at 19:12 | ■リフォーム | comments(0) | trackbacks(0)

■保育園を考える

 〜 みんなでハッピーになる子育てって? ワークショップ 〜

に今日参加してきます。


 社会にとって実際どんな場が必要なのか?保育園や子育てをしている方の生の声を聞いてきます。

Posted by 遠野未来 at 09:15 | ■保育園建築 | comments(0) | trackbacks(0)

■みらいのいえ 和室
 ●お引越し後 和室の様子です
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 和室は小上がり、350mmほど。建主さんのご希望で、床に段差をつけ空間に変化をつけるように。敷居に座れるようになっています
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 オープンな神棚
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 照明  
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 床の間の地板 ワックスでみがくと
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 金のような縁

 和室があるといろいろな活用ができ、家に広がりができるので、お勧めです。

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■ みらいのいえ  http://www.tonomirai.com/2009/works_2009mirai.html

Posted by 遠野未来 at 19:12 | ■みらいのいえ  | comments(0) | trackbacks(0)

■バウビオロギー 人間にとって
 ● 今日 日本バウビオロギー研究会の落合伸光さん、森本信輝さんと分科会の打ち合わせを行いました。

 バウビオロギーの建物と他の建築の力点の違いは何だろう? という話の中で、

素材・地球環境・コスト・・などの要素以前に 「人間」を出発点に考え、人間がその中に入ったときにいかに安らげるか?・・・を大事にする。 そこが大きいのでは?

 と 思いました。 セミナーだけでなく、研究会で推奨する建材やつくりかたをまとめた冊子をつくったり、パネルの展示会をする話も・・・

 この考えにそって 9/25 交流分科会のキックオフ セミナーを行います。
一般の方も建築専門の方も、ぜひご参加ください。
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 ■ 参加申し込み・問い合わせ 遠野未来建築事務所
           e-mail:nest@tonomirai.com

Posted by 遠野未来 at 17:26 | ■エコロジー・環境・バウビオロギー | comments(0) | trackbacks(0)

■バウビオロギー 二つの自然  
 バウビオロギー 建築生物学の研究会の分科交流会のセミナーへ向けて、コアメンバーで内容をつめる打ち合わせを行っています。その中で話しに出ているのは 
 バウビオロギー25の指針 をもっと解りやすく説明できないか? という点です。それについて思うところを・・・

 私が尊敬する泥の詩人・左官編集者の小林澄夫さんの著書「左官礼賛」(石風社)に「二つの自然」という名エッセーがあります。三浦市で建設中の みらいのいえ も考え方は同じです。その文はドイツの建築家クラウス・ケーニッヒ氏の言葉を小林さんがまとめた内容で、私なりにさらにまとめると、・・・

■二つの自然・・・環境としての自然 と 人間の自然 (健康やすこやかな自由な心)
・・・・この二つの自然の調和がエコロジーの本質でエコハウスとはこの二つを配慮した建築のこと。 エコハウスの条件として、

1 エネルギー消費の軽減・・・
   風・太陽・水・バイオマスなど自然エネルギーの使用、人間の身体エネルギーの活用

2 素材の活用 ・・・
   その土地の自然素材を身体エネルギーの活用により建築すること。その素材を出来るだけ近くの市場でまかなうこと

3 伝統的な技術の活用・・・
   その土地の伝統的技術を持った職人と対話し、新たな可能性を見出すこと

4 地霊を感じること・・・
    その土地の環境・生物・気の流れを断ち切らないこと
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
       さらに、自分なりに付け加えるとすると、・・・・・
5 土に還る ・・・・
  建物の施工・解体の過程で可能な限りゴミを出さない。環境負荷の少ない材料の使用。
 そして最後
6 美しくつくる ・・・・・以上を踏まえ、できる限り美しくつくること
 
 をあげたいと思います。最後は自分にとって特に大切な点です。何を美しいと思うかは人それぞれでいいと思うのですが、自分は
 美しさ を求めること・・・が人々が建物を大切に扱い、ゴミを出さず、長く残す大きな要因になると思っています。

 小林さんの文章はこう結ばれています。(前掲書より)

「われわれを取りまく宇宙(環境)は、地水火風空の5元素の発する気のたえざる流れであり、その気の流れを絶たちきらない限り、ひとはこの宇宙の元気の中で幸福に生きられるのだと。」

「たぶん、エコロジーやエコハウスといったかっこよい言葉ではなく、地霊を感じとるせんさいな感受性が、小さきもの、かよわきもの、草や木や石や虫や魚や鳥や獣の声を聴き、風や陽の光や波のざわめきに心踊る魂が必要なのだろう」

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■ みらいのいえ  http://www.tonomirai.com/2009/works_2009mirai.html

Posted by 遠野未来 at 13:52 | ■エコロジー・環境・バウビオロギー | comments(0) | trackbacks(0)

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